パーマ屋と依怙贔屓
最終更新: 2020年7月18日
最近、とある本を読んでます。
それは…
【老舗学】
という本です。
著者 前川洋一郎氏
1944年1月6日生まれ、大阪府出身。
昭和42年神戸大学経営学部卒業。卒業後、松下電器産業(現パナソニック)へ入社し、取締役を経て、現在老舗ジャーナリスト。
前川氏のHPより引用
現在、日本に明治の末年(1912年)以前に創業した老舗企業が何社あるか、ご存知でしょうか?
何と…
【24,570万社】
凄くないですか!
そのうち、江戸時代以前に創業したのが
145社(0.6%)もある!
そこで、おバカな私はある疑問が…。
『事業規模を拡大してないケースの多い【老舗】は、数の原理からして、経済の負け組なのか?』
『僕の憧れで、故スティーブ・ジョブズも好きで訪れていたとされる京都の名旅館の【俵屋旅館】も負け組なのか?違うよなぁ?』
※【俵屋旅館】さんと【のりこ美容室】さんは、どちりもHPありません。
あるのが悪いとは言ってませんよ。
私もあるし。
『ビジネス展開を大きくして、ハサミを待たなくなり、WEBを使いリストを集めて教育して集客する仕組みが正解(勝ち組)なのか?』
『速いスピードでまわすだけが経済的正義か?!』
う〜ん…
『そうか!そもそも、違うものを見ているからいい悪いじゃないんだな。けれども、このCOVID-19で感じた(学んだ)ことは、老舗も潰れなくはないが、関係性が深い老舗は【在り方】がしっかりされているから強い!』という事です。
これは【在り方】が大事だと言う最たるものです。
ちなみに、うちの場合(というか先代のオーナーでもある母の場合。真似できないくらい細かいんです💦)『○○さんは、△△のが病気で×××とかの海藻がいいんだよね。今朝、採れたてを頂いたからお裾分けね!」とか言って、お客様データが頭に全てインプットされていて、細かく対応している。
とても、真似できない。関係性の深かさが桁違い。
おかげで、COVID-19など全く関係なく、皆さん毎日笑顔でご来店くださってます。昔ながらのパーマ屋さん😀
いま、老舗学から現代の美容院の商いに通ずるものを学び、文言にしている最中です。
いずれ、冊子かテキストに落とし込みます。それまでお待ちを!
その中で一つが、【依怙贔屓】でした。
常連さんと一般のお客様は、当たり前に別扱いされてます。
例えば、京都では言葉一つも『おいでやす』と『おこしやす』の違いとか様々あるようです。
いずれにしても、かかりつけ医としての【在り方】を食の面からもアドバイスを母はしていて、それを見て育った私は、今になって凄さを知りました。
銀座で働いていたアシスタント時代は、帰省してくるたびに『ダッセー』などと、悪態をついていました。
それでも、母は『そのうち分かるわよ』としか言いませんでした。
今『はい、遅ればせながら分かりました』
依怙贔屓する。
商いやるならば、当たり前なんですね。
全スタッフが、同じサービスを、同じクオリティで提供する。
自分は、現場から離れる。
やりたい方は、どうぞ。
それも一つの【在り方】だから。
私は、ハサミを置いたりしません。
パーマ屋なんで!
お客様と直接関われることが幸せなので。
仮に1億円の年収になって現場にいないなら、1千万円の年収で現場にいたいです。
美容師歴50年の母
(2020年6月現在は、51年目に突入)
いまだ、バリバリ現役です。